スロットの歴史において今まで数多くの「裏物」が存在していた。裏物なので その殆どの機種が強烈な連荘とハマりを描き ある物は笑い、ある物は泣きと同じホール内で天国と地獄が明確に分かれていた時代
そんな時代からスロットを打っているので個人的に数多くの裏物エピソードや思い出がある。
そんな数多い「裏物」の中で私の印象に強く残っているのがパル工業から登場した「ビガー」
チェリーの前兆が衝撃!!
今では前兆演出というのは当たり前かもしれませんが、当時のスロットというのは基本的にAタイプが主流。
レバオンしてリーチ目を待つというのが常識だった時代に、ボーナスの前兆としてチェリーが連続するというゲーム性にはドップリとハマっていました。
そもそも私は裏物が大好きなので昔から色々と裏物を打っていたのですが、ほとんどの裏物が連荘だけに特化したものであり通常時におけるゲーム性という部分は あまり作りこまれていない機種が多かったのです。
それでも頭が逝ったジャンキー達には支持されていたのですが、ビガーは通常時のチェリーに意味を持たせることでチェリーが出るたびに熱くならざるを得ない 裏物でありながら優れたゲーム性をもっていたのです。
意外とマイルドな裏物だった
連荘とチェリ連というゲーム性に魅了された私は暇さえあればビガーを打つという生活に突入。
私が通っていたホールはモーニングもあったので朝一からドップリとビガーを打つなんて事も珍しくなかったのです。
が、打ち込んでいたわりには最高獲得は6000枚程
これは そもそも高設定を打ててなかったのか 裏物ビガーのポテンシャルなのかは今だにわかりません。しかし1つだけ言える事は ビガーのチェリ連バージョンは意外とマイルドな出方をします。
裏物にありがちな強烈なハマりというのも少なく普通に200Gや300Gほどでも よく当たりますし逆を言えば10連越えのような連荘も基本的にはなかったです。
●単発も多い
●連荘も3~5連というのがメイン
●レギュラーはあまりこない
●レギュラーは生入り
●チェリ連はガセも多い
●1000Gが天井
というのがビガー チェリーVRの特徴
裏物のわりには意外と大ヤケドしない設計で、1度も当たらずに帰るということはなかったと記憶しています。また1000Gが天井でしたが天井到達率もそんなに高くはなかったのです。
勝つか負けるかは連荘に入るかどうかにかかっていて、連荘 入れられないとズルズルと負けていくというパターン。ビガーの連荘はビッグのみでいてリプレイ外しも効くのでツボにはまれば出玉の速度はありました。
更に単発時も20G~30Gほど回すとご丁寧にガセチェリ連に入るというビッグ後は毎回ドキドキできる仕様となっています。
今 思えばマイルドな仕様だったからこそ連日打ててたのだと思います。
パル工業の感性は早すぎた
4号機でのパル工業の機種というのは登場イコール裏物(笑)という図式で 基本的にノーマル機を見た事はありません。
もともとパル工業といえば1.5号機での大ヒット機「ニューペガサス」を産んだメーカーであり、そのまま順当にいけば今頃大手メーカーになっていても おかしくなかったのですが、ニューぺガのネーミングから脱却することができずに2号機 3号機時代においてはマイナー機ばかりとなっていました。
この時もすでにペガサスラビットやペガサス412などは全国的には裏物としてのほうが有名だったはずです。ただこの時はパル工業が裏物製造に関与していたかは不明。
その後の4号機において裏物に関与したとして検定取り消し処分となり、その後に会社は解散してしまいます。
今思えばパル工業の開発力というのは高かったのではないのかとも思います。もちろんルールを無視した邪道なやり方だったかもしれませんが、ただ雑に連荘とハマりだけのスロットではなく 本当にスロッターを熱くさせる工夫やアイデアが組み込まれていたと思います。
事実 その語 主流になるリプ連や小役の前兆などはパル工業が先駆者として世にだしたアイデアといえます。
皮肉にもパル工業がリリースした裏物というのは、その後ストックやサブ基盤などによって合法的に再現できる時代になっていきます。
もしも時代が違っていたら...
今でもそんな事を考えてしまいます。